赤水

赤水

赤水について

通常では、水道の蛇口からは無色透明な水道水が出てきますが給水管(水道管)で鉄管を使用している場合に水中の溶存酸素などにより鉄が酸化し赤サビが発生することによって水を染めてしまう現象のことです。
古い給水管には、鉄管内面に亜鉛メッキを施した亜鉛メッキ銅管が使用されていますが、メッキ部分の厚みはとても薄く月日が経つにつて(経年)劣化し溶けてなくなっていきます。
そうなるとメッキの下にある素地の銅部分が腐食し始めサビが水と混ざることにより茶褐色に染まった赤水として蛇口から出てくるのです。
頻繁に使われている水道の場合あまり赤水が出ることはありませんが夜間使われなかった水道で朝一番に水を出した時や長期間使用しなかった水道では、赤水が出ることがあります。
そのため、現在では、亜鉛メッキ銅管を使用せずに鉄管内面を塩化ビニルで覆った銅管(硬質塩化ビニルライニング鋼管)が広く使われるようになったのです。
塩化ビニルで覆われた管は、素地の銅部分が直接水に接することがなく赤水になりにくいと考えられていますが、
実際のところ確実に赤水を防ぐことはできないのです。
何本もの管が使用されている水道管には、管と管のジョイント部分(継手)が必ずあるのですが1本の管の切断部分(切断面)は塩化ビニルで覆われておらず鉄が露出しています。
結局は、その露出した鉄の部分が腐食しサビが発生して赤水となってしまうために、ジョイント部分も樹脂などで覆う必要があります。
対策としては、ジョイント部分にプラスチックのコアを使用する管端防食継手などが行われています。
水管に処置を施す対策のほかには、水道水にリン(P)を含む薬剤を投入する方法もあります。
この方法は、厚生労働省で認められていて微量の摂取であれば健康被害はないと言われているのですが、
飲料水として毎日のように使う水に薬剤が入っているとなれば健康面から考えても気持ちの良いことではありません。
そのように赤水を防止するため様々な対策がなされていますがサビによる赤水を完全に防ぐことは容易でないのです。