排水騒音を抑える通気管配置の基本知識

中部マリン水道サービス

通気管の役割

はじめに、一般的に排水は、自然勾配を利用して排水させていますので、上(宅内)から下(下水管や浄化槽やU字溝etc.)へ配管を勾配をつけて設置しています。わかりやすく言うなら、強制的に排水させるのではなく水の流れるまま重力の法則に従い配管を先下がり勾配にして排水させています。宅内などから排水される排水には、固形物(汚物やトイレットペーパー等)なども含まれることもありますので、配管の途中に貯まらないように状況に応じた継手の使用は当然の事で適切な配管径や勾配の確保。そして、メンテナンス時のことも考慮した管路の計画・施工が重要です。それに加えて通気管の取り方も重要になってきます。

先日、関西に出張に行ってきました。場所は、大阪府の高槻市・豊中市。兵庫県の尼崎市・西宮市です。当然のことながら出張修理の応援で行ったのですが新築の倉庫でこの様なトラブルが立て続けに起きたのは偶然なのでしょうか?4月にに入り季節が変わったと感じますね。

余談でしたが、本題に入ります。

[通気管の役割]
排水管に水が流れないと空気が入っている状態(大気圧)のことです。
排水管内の空気の流通をさせて、円滑な排水をさせることと管内の圧力変動を緩和(大気圧になるようバランスを確保している。)してトラップの封水も保護する役割をしている。
生活排水や下水が排水されると水は管内の空気を取り込みながら下へ流れて行きます。
一度に大量の水が流すと(満水状態となり管内が蓋をされたような状態になる。)と配管内に急激な圧力変動が生じます。
圧力変動により破封が起こるのです。

難しく書きすぎたので書き直します。
生活排水や汚水は、何かの動力やポンプを使って排水を行っているわけではありません。地球の引力の法則に従って宅内から下水管(浄化槽など)に排水しているだけなのです。つまり、排水は高いところから低いところに流れる原理を利用しているだけのことです。ただ、マンションやビルの階層(2階、3階、・・・)に渡って生活排水や汚水の排水(トイレ・キッチン・風呂など)がある場合、それを単に縦に通している縦管に連結するだけでは、排水がスムーズに流れません。たとえば、地上から地下鉄の出入口の階段ですごい風に出会う事がありせんか?最近の地下鉄では殆どなくなりましたが、昔の地下鉄や私鉄の駅では地下から階段で出る時や下る時に強風が階段内に吹くことが多々あります。これは、電車が入って来る時に押し遣った空気が地下鉄駅構内で行き場がなくなって階段を伝って屋外に逃げようとする時に生じる現象です。逆に、電車が構内から出て行く時には、電車が体積分の空気が足りなくなる為に階段を伝って外気が吸い込まれる時にも吹くのです。ですから、階段に吹く風は、電車が出て行く時と入ってきた時とでは逆の現象が起きます。
たとえば、地下鉄のトンネルが汚水管で汚物が電車とします。階段は、他の使用していない便器に接続されている排水管です。汚物が配水管から下に流れ出ようとすると管の中が負圧になるため他の便器から空気を補充しなければならなくなります。しかし、地下鉄なら階段出口が開放されていますからここから空気は補充されるのですが、他の便器にはトラップの封水といって臭いが管から出てこないように水を管に少し残して防臭しています。単に真直ぐな管では残せませんからU字型を管が有ってそこに便器は繋がっています。便器を覗き込むと水が少し残っています。これが封水と言います。この水が管から臭いが上がってくるのを防いでいる役割をしています。ですから、汚物が通過する時に生じる管内の負圧になる為に補充する空気はほかの便器から取る事はできません。汚物が通過するときの力が大きければ封水をなくしてしまうかもしれません。(封水が破れる)こういう時のために、別に通気管という管を設置するのです。これを設けると汚水が落ちる時に押しのける加圧された空気を外に逃して、負圧になった空気を補充してスムーズに排水がされる事ができるのです。これが通気管の役目です。通気管の役目は非常に重要です。

排水配管に通気管を設置する理由

排水配管に通気管を設置する目的は排水時に管内へ安定した空気を供給し水の流れを維持するためであり排水設備は水だけでなく空気の移動も同時に制御しなければならないが通気が不足すると配管内部で負圧や正圧が発生して流下状態が乱れるため排水能力が急激に低下する。そして負圧が生じると器具トラップ内の封水が吸引されて失われるが封水は下水臭や有害ガスの室内侵入を遮断する機能を持つためこれが破壊されれば衛生環境が悪化し悪臭の発生や害虫侵入の原因となるので通気管によって圧力変動を抑制し封水を保護する必要がある。また排水立て管では大量排水が一時に流入すると水柱が形成され配管内部の空気が押し下げられるがこのとき逃げ場が無い場合は正圧が生じて下流側のトラップへ空気が吹き込み封水が噴き上がる現象が起きるので通気経路を上方へ確保し空気を安全に放出させる構成が重要となる。しかも通気は単に臭気対策だけでなく排水騒音の抑制にも寄与するが配管内圧が安定すると水流が管壁へ衝突する乱流が減少しゴボゴボ音や振動音が発生しにくくなるため集合住宅や宿泊施設などでは特に通気設計が施工品質を左右する要素となる。したがって専門施工では排水管径だけでなく器具負荷単位や立て管高さを考慮し通気管径や接続位置を決定する必要があり無計画に省略すると完成後に流れ不良や封水切れが頻発するが改修時には壁内解体や屋上貫通工事が必要となり維持費が大きく増加するので初期設計段階で通気経路を確実に確保することが合理的である。なお通気方式には伸頂通気や各個通気やループ通気など複数方式が存在するが建物規模や器具配置に応じて選択しなければ空気供給量が不足し期待した性能を得られないため施工者は配管長さや曲がり数や横引き距離などを総合的に判断し圧力損失を最小化する計画を行うことが求められる。そして通気管の終端は屋外へ開放して自然通気を成立させるが終端高さが不足すると臭気滞留や逆流の恐れがあるので屋根面から十分な離隔を確保し雨水侵入を防ぐ防虫網やベントキャップなどを適切に設置する管理も不可欠である。このように排水設備は水理計算だけで成立する設備ではなく空気制御を含めて初めて正常機能が維持されるため通気管は補助部材ではなく排水性能と衛生安全を同時に成立させる基幹要素であり施工段階で正確な理解と確実な施工精度を確保することが長期安定運用へ直結するので排水配管計画では必ず通気設計を一体として扱うことが実務上の基本となる。


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